【無機化学・有機化学】対策を現役理系東大生が解説!図表付き!

こんにちは、ポケット予備校です。

前回の記事では、理論化学の対策について紹介しました。今回は、それに続いて、無機化学、有機化学の対策について書いていきたいと思います。この2つは、高校化学では、理論化学の後に習う分野で、比較的遅い時期での学習になるので、効率よく対策していきましょう!

有機化学中心の解説になります。

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無機化学・有機化学の位置付け

まず、無機化学、有機化学とは?というところから、見てみましょう。

まず、この2つは、冒頭でも書いたように、理論化学の後に学ぶ分野です。そのため理論化学に基づいているという認識でいましょう。問題も、理論化学の計算が絡んでくることが多く、理論化学をしっかりやってから、入る必要があります。

無機化学では、炭素以外の元素、炭素を含むものでもその同素体も扱っています。一方、有機化学では、炭素を中心とした化合物を扱っている。よって、この2分野は互いに相容れない関係になっています。

具体的には、無機化学は非金属元素と金属元素に分けられ、その性質や反応を学び、有機化学は脂肪族化合物、芳香族化合物の性質と反応、そして高分子化合物を学びます。

理論化学の後に学習する分野なので、対策が遅れる人が多いと思います。記事の最後でも、触れますが、有機化学に関しては比較的得点しやすい分野と思います。その点は意識して勉強はしていきましょう。

無機化学の勉強の仕方

無機化学は基本的には、暗記問題のみと言っていいでしょう。

無機化学ですが、以前の記事でも触れたように、東大を中心に、理論化学と絡めての出題がほとんどです。そのため、全体に占める無機化学のみの出題があまりなく、入試のメインとなる理論化学、有機化学が最優先であり、時間のかけすぎには要注意です。
まず、志望校の過去問を見て、無機化学がどれほどの比重があるかを確認しましょう。

暗記を行う時期についても、意識して欲しい点があります。

無機化学は通常、高2の後半から3年の始めまでには学習を終えると思います。

その後、入試に向けて、本腰を入れて、無機化学を覚えるタイミングですが、夏休みに1回、直前期(12月くらい)に暗記するのがオススメです。

どれほど、一度で頑張って覚えてしまっても、量が多く、演習すればするほど、必ず暗記量がキープされるという訳ではなく、忘れてしまうので、何度かまとめて覚える機会を用意するべきです。2度はしたいところです。

加えて、期間が経てば経つほど、忘れていくのは、当然ですから、直前期に1度は必ずしましょう。

以下で、暗記のコツ等です。

具体的に有効な対策はないかと思います。ただ、覚える量は無限にあるわけなので、書いてあることを全部覚えなければならないと考えるのは無理があります。そのため、覚えないといけないことと、覚えなくていいことをはっきりさせておきましょう。

その意味で、最初に教科書等で、覚えて、問題集を解いて、初めて知った知識を別のノートにメモを取るようにして行きましょう。この繰り返しで、最低限覚えないといけないことが明らかになってくると思います。

この勉強の仕方は、私自身、何度も言及していますが、特に無機分野で、効果的だと思います。

無機化学は、1つ1つの元素の性質を覚えることももちろん、必要なのですが、加えて中心になってくるのが、気体の生成法の問題です。
気体の生成の問題は、よく式を書かせたり、その上で計算問題になってきます。
その式ですが、何個も化学反応式を覚えていくことは、非常に困難なので、なぜその式になるのかを覚えましょう。
それぞれ、弱酸遊離なのか、弱塩基遊離なのか、酸化還元なのか等、仕組みがあります。仕組み別に覚えると、ある程度は整理がついて、覚えやすくなるでしょう。

無機化学の暗記ですが、図表を用いて、暗記することを強く推奨します。

暗記してて、緑白色とか言われても、緑が多いのか、白が多いのかわかりません。入試では、どんな色なのかしっかり理解していなくても、正解できますが(緑白とだけ覚えていればいいです)、暗記の際には、視覚的刺激も与えておけば、より覚えやすいかと思います。

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有機化学の勉強の仕方

有機化学は、高校化学の中では、最も思考力が問われる分野です。

有機化学は大きく2つに分かれます。脂肪族、芳香族化合物と、高分子化合物の2つです。

いずれの分野でも、知ってる化合物を特定させることもありますが、実際の入試問題では、見たことのない受験生の未知の物質を特定させることが多く、単なる暗記では乗り切れないということを意識しておきましょう。

さらに、有機化学は、設問自体で具体的な暗記内容を問われることが少なく、たくさん覚えた→点数アップには繋がりにくい分野です。

それでも、暗記が最も必要な作業であることは間違いないです。以下のような、系統図を自分なりに作ってみたり、問題集によっては掲載されているので、使って暗記して、覚えているかの確認には、穴埋めの形で手を動かしながら覚えるので、効果的です。

まず、有機化学も結局は、暗記が基本だということを捉えましょう。

脂肪族、芳香族化合物

有機化合物の基礎であり、ここを基本として、高分子化合物が構成されるので、しっかり対策しましょう。

ここの分野でまず、大事になってくるのが、官能基と呼ばれるものです。
具体的には、問題文に、塩化鉄(Ⅲ)を加えると、青紫(紫)に呈色するとあると、フェノール性水酸基があることに気づきます。問題文では、こういうことの繰り返しで、教科書に載っている全ての官能基の特徴を整理して、覚えなければなりません。

厄介なのは、1つでも官能基の特徴を曖昧に覚えていてしまうと、問題の途中で、物質の構造が分からなくなったり、間違えてしまって、それ以降の問題を芋ずる式に、間違えてしまうことです。理論化学や無機化学では、1問1問別個であることが普通ですが、ここでは、つのミスが非常に大きな失点に繋がるんだいうことは、知っておきましょう。

メインの問題は、構造決定で、そのための小問が出題されます。構造決定とは、問題になっている有機化合物を特定する問題です。
この構造決定ですが、有機の基本的な暗記に加えて、パズルのような感覚が必要です。

パズルのような感覚と言いますが、数学の場合の数の問題というイメージがベストなのではないかと思います。

問題を解き進めていくと、最終候補のようなものが何個かに絞れて、そこから他の条件に当てはめて、最適なものを探します。

ここの構造決定は、演習量に尽きます。最初は、こんな簡単なことも気づかないのかと思うこともありますが、慣れてくると、どうせこうだろみたいな感じで、勘も冴えてきます。高校化学で、最も演習量が必要だと思うので、その機会を用意しましょう。

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高分子化合物

高分子化合物は、天然高分子化合物と合成高分子化合物に分けられます。

天然高分子化合物は、糖類、アミノ酸、タンパク質、核酸がテーマで、合成高分子化合物は、繊維や樹脂がテーマで、これらは脂肪族、芳香族化合物がたくさん繋がったです。

高分子化合物は、構造決定ももちろんあるのですが、暗記が中心で、ある化合物が示す性質を書かせたりする問題が多い印象です。
性質は丸覚えだけでなく、ある物質が重合しているのなら、重合する部分の官能基がなくなってしまうので、元の物質のそこの官能基の持つ性質がなくなる訳で、一方重合しない部分の官能基の性質は残っていること等を意識しましょう。

また、見たことのある化合物の出題もある訳ですが、最近は、初見の化合物も多いので、知らない物質が出てきても慌てないようにしましょう。

有機の中では、一番多く計算問題が出題されますが、計算問題自体の種類は少なく、問題集で類題をマスターすれば、十分対応可能かと思います。

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有機化学は得点源?

有機化学は、暗記量も多いし、パズルもあるし、かなり厄介な分野じゃないか!と思っている方もいると思います。ただ、有機化学は得点源です。もう一回言います、有機化学は得点源です。また、ライバルと差をつきやすいところでもあります。

なぜ、得点源なのか?
まず、理論化学と違って、計算問題はほぼありません。すなわち、計算ミスによる失点は考えにくいのです。

また、官能基等を中心とした基礎的な暗記は前提ですが、理論化学のように、凝った応用問題が少ないのかなと思います。私たちが学習している有機物質の特徴が有限な以上、仕方ないです。その点で、問題を解いていても、どこかで見たことある問題だなとかよく感じます。

さらに、差をつけやすいとはどういうことなのか?

有機化学は、理論化学に比べ、各設問の密着度大きいため(特に脂肪族芳香族化合物の構造決定の問題)、大問で大幅に点を失ったり、ほぼ満点みたいな状況が考えられます。この点で、しっかり対策すれば、満点近くの点数で、差をつけることができるし、少し勉強不足だと、逆に差をつけられてしまいます。

加えて、近年の有機化学の問題は、問題対象となる物質が、私たちが見たことなかったり、教科書に載っていないようなものであることが多いです。そのため、ある意味で、知ってる知ってないがほぼ関係しないため、平等なのです。そのため、全く手が出ないという人が生じます。

以上のように、差をつけられないように、つけるようにするためには、やはり、基礎の徹底的暗記、そして演習です。

有機化学の演習は、問題集で足りないと思ったら、自分で他大学の過去問を漁ってみてもいいと思います。

演習といっても、問題の型を覚えるというよりは、ひたすらパズルの感覚を養うといった感じです。そのため、何度も解き直したりする必要はあまりないのかなと思います。(かといって、解いて放置はよくないです。)

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近年の有機化学の特徴

最後に、最近の各大学の有機化学の特徴を見てみましょう。

東大化学の方でも、触れましたが、ズバリ、有機化学のトレンドは高分子です。

なぜ、高分子が多いのかは理由は定かではないですが、脂肪族芳香族化合物の新しい問題の限界を、大学側が感じたのと、近年は科学の進歩に伴って、多様な合成高分子が誕生していることにも起因しているのではないでしょうか?

以前までは、有機化学と言えば、構造決定だけという印象でした。今も構造決定の出題ももちろんありますが、与えられた特徴から新しい合成高分子を予想してみましょうみたいな問題が多いのではないかと思います

そういった傾向も踏まえて、山を張るというのはよくないですが、直前期に高分子の入試問題を集めて、解いてみたりするのは、本番を意識したいい練習になると思います。

まとめ

いかがでしょうか。ほとんど有機化学に関する記事になってしまいましたが、ぜひ参考にしてください!

  • 各大学、無機化学はそれほど配点が高くない
  • 無機化学の暗記には図表が有効
  • 有機化学の暗記には、系統図が有効
  • 構造決定はパズル、場合の数の感覚で
  • 有機化学は得点源な一方で、差が付きやすく、付きやすい
  • 有機化学の近年のトレンドは高分子化合物

高校化学の集大成となる分野なので、頑張っていきましょう!

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