現役文二生が受験情報から進振りまで文二のナカミを徹底解説!

東大文二はどんなところか、皆さんはご存知ですか?

受験生の立場だと、各科類がどんなところか、なかなか分かりにくいものですよね。受験情報は?入学後の生活は?など、よく見えないままなことが多いです。

そこで今回は、現役文二生の僕が、東京大学文科二類について詳しく徹底的に解説していきます!

それでは早速見ていきましょう!

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東大文二の基本:文一と争う日本最難関文系学部

東京大学文科二類とは

東京大学文科二類(文二)は、日本の文系学部の中で東京大学文科一類に次いで難関とされる学部です。

東京大学の文系学部を受験するとき、受験生は「文科一類」「文科二類」「文科三類」のいずれかの科類を選んで出願します。

文科一類は法学部で学びたいと考える受験生が多く、日本最難関の文系学部と言われています。

今回紹介する文科二類は、経済学部で学びたいと考える受験生が多く出願する科類で、文科一類の次に難しいとされています。

東京大学の文系の前期課程生(一年生と二年生の学部生)は「教養学部」の学生として、「文科一類」「文科二類」「文科三類」のいずれかに属して授業を受けますが、三年生以降は「法学部」「経済学部」のような後期課程の学部生となります。

前期課程の学部生が後期課程で進学する学部を選択するのが「進学選択」です。この仕組みについてはこの記事で後ほど説明します。

なお、文一と文二、両方比べて志望先を考えたいなあ、と思う方は、文一の解説記事も同じように作ってあるので、これを読んで比較するのがオススメです!

文一も詳しく知りたい人向け

みなさんこんにちは、ポケット予備校です!噂にはすごいと聞く東大文科一類、実際はどんなところなんでしょうか?早い話、東大文一は偏差値70を超える日本文系の最高学部です。でも具体的に文一の何がすごいのか、そして文一の受験[…]

東大文二の定員は?

2020年度入試における文二の募集定員は353人で、合格者は361名です。合格者で言えば、文一(407名)および文三(470名)より少なくなっています。

文二の女子率は?

2020年度における東大合格者361名のうち女子は71名、女子率は19.7%となっています。

他の科類と比べてみると、

  • 文一:23.6%
  • 文二:19.7%
  • 文三:33.4%
  • 理一:10.0%
  • 理二:18.7%
  • 理三:17.5%
  • 全体:18.5%

となっています。基本的に文二は文系の科類の中で女子率が一番低くなる傾向にあります。

もっとも、理系に比べると女子率は高く見えがちですが…。

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文二の偏差値・合格難易度は?

「大学受験パスナビ」の偏差値情報をみると、東京大学の偏差値は「文科一類」「文科二類」「文科三類」いずれも67.5となっています。多くの受験サイトでは、東大文系の科類の偏差値は三つ横並びになっていることが多くなっています。

とはいえ、実際の入試では受験者のレベルに若干の違いがあり、「相対的に難しい科類」「相対的に簡単な科類」があるとされています。

以下の表は2020年度入試における合格者の点数に関するデータです(全て550点満点)

合格者最高点合格者最低点合格者平均点
文科一類450.9111343.9444374.1542
文科二類442.5444337.6111361.6561
文科三類419.7778338.8667358.6730

このデータをみると、合格者最高点、合格者平均点ともに「文科一類→文科二類→文科三類」の順に高くなっていることがわかります。実際、文科一類の合格者の点数がもっとも高くなり、文科二類の合格者がこれに続く、というパターンが過去もっとも多いようです。

ただ、皆さんが一番気にしているのは「合格者最低点」でしょう。文科一類から三類まで全く同じ問題が出題されるのですから、合格者最低点がもっとも低い科類が一番入りやすそうだ、と皆さん考えているかもしれません。

2020年度に関していえば、合格者最低点は「文科一類→文科三類→文科二類」という順番になっており、文科二類がもっとも難易度が低く見えます。

しかし、合格者最低点の科類による高低は年によって異なります。2019年入試では文科二類の合格者最低点が文系科類の中でもっとも高くなっています。

ただ、過去20年の合格者最低点の推移をみる限り、文科一類の合格者最低点がもっとも高く、文科二類がこれに続き、文科三類の合格者最低点がもっとも低くなる、という傾向がもっとも強く見られますし、東大受験者の中でも強く意識される難易度順だと言われています。

以上を踏まえると、年によって変動はあるものの「文科一類→文科二類→文科三類」の順に難しい、というランクはあるものの、年度によってこれは変動しうるものであることには注意が必要であるということが言えそうです。

他大学の経済学部と比べると?

他の大学の経済学部と文二を、定員や定員や女子率、偏差値の点から比較してみましょう。

合格者女子合格者合格者に占める女子率偏差値
東京大学文科二類3617119.7%67.5
京都大学経済学部(文系)1972713.7%67.5
大阪大学経済学部2183917.9%65.0
慶應義塾大学経済学部
(A/B方式)
150731921.2%67.5
早稲田大学政治経済学部
(一般入試)
64016425.6%67.5
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文二生の学生生活の基本:2年生はニート?

晴れて文科二類に合格すると、どのような学生生活を送ることになるのでしょうか?見ていきましょう!

前期課程

文二に合格して東大に入学すると、一年生・二年生の間は「(前期)教養学部」に所属することになります

教養学部には、文二に限らず全ての一年生・二年生の学生が所属することになります。この二年間の教育課程のことを「前期課程」と言います

前期教養課程ではどのような学習をすることになるのでしょうか?

東京大学のHPでは、前期教養学部についてこのように紹介されています。

東京大学に入学した学生諸君は、まず目黒区駒場にある教養学部に所属し、文科・理科それぞれ3つの科類に分かれ、前期課程2年間の学生生活を送ることになる。初めの1年半は、基礎科目・総合科目・主題科目の授業を主に学習し、あとの半年は、進学が内定した学部の専門教育科目を中心に学習することになる。

本学の教養学部は、前期課程教育に全責任をもつと同時に、後期課程の専門学科及び大学院をそなえた国立大学唯一の学部である。すべての教員が前期課程教育のみならず、後期課程教育及び大学院の教育研究にも従事し、多様な分野にわたる研究者を擁していることが本学部の大きな特徴と言える。したがって前期課程教育は、単なる後期課程教育への準備段階ではなく、専門学科・大学院の教育研究を通して得られた最先端の成果が、個々の授業に還元されたものと言ってよい。

出典:東大公式HP

要するに、「前期教養課程では教養をつけて、三年生以降で専門的な学習・研究を行うための下準備をしてほしい!」ということですね。

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前期課程の授業

前期課程の間は、基本的に他の科類と履修する授業に大きな違いはありません

文系だけが取れる授業・理系だけが取れる授業があったり、科類によって単位数や要求される科目が違ったりしますが、多くの授業では他の科類の生徒と一緒に講義を受けることになります。

例えば、「総合科目」という科目区分では、他の大学でいう一般教養の授業が開講され、文理関わらずさまざまな科類の生徒が同じ授業を受けています。

文二生に特徴的な授業が「経済Ⅰ」「経済Ⅱ」「数学Ⅰ」「数学Ⅱ」の授業です。将来経済学部で学ぶために必要な経済と数学の基礎的事項を学ぶ授業です。

これらの授業は「社会科学」という科目区分で行われています。文二生は、上の4つの授業のうち少なくとも2つの授業を受けて単位を取らなければ三年生以降の後期課程に進学できない決まりになっています。厳しいですね…。

ちなみに文二生の中には、この経済や数学の授業を受けて経済嫌いになり、経済学部への進学を諦める文二生もいます…。

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文二生の特権・文ニート

文二生特有の現象として「文ニート」と呼ぶものがあります。これは、文科二類の学生の中で、二年生のSセメスター(前半学期)の間、一つの授業も履修せずのんびりと過ごす学生のことです。

でもなぜこのようなことになるのでしょう?

後述しますが、進学選択という制度において文二生が経済学部へと進学するためには、前期課程(一・二年生)の間に単位を56単位(その他条件あり)取得し、かつ一年生及び二年生のSセメスターの間にとった授業の全ての点数が平均した「基本平均点」が70点前半程度(年によって前後あり)でなければなりません。

ところが、文二生の中には一年生のうちに単位を56単位以上とり、経済学部進学に十分なほど高い基本平均点を確保する学生が現れます

そのような学生は、経済学部進学の条件を一年生ですでに満たしているため、二年生のSセメスターに授業を改めて取る理由がありません。

こうして、二年生の春から夏にかけて、授業を一つも取らずバイトやサークルに精を出す「文ニート」が出現するのです(なお、二年生のAセメスター、つまり秋学期には文二生向けの経済学部必修の授業が存在するため、一年間文ニート、というわけにはいきません。二年生のうちに受けることができる後期課程の授業のことを「持ち出し科目」と呼びます)。

ちなみに、他の科類の学生が「文ニートもどき」をすることはほとんど不可能になっています

まず、理系の生徒は二年生のSセメスター・Aセメスターにも必修科目の授業が一週間に3から4コマ程度あるため、「文ニートもどき」は不可能です。

文科一類に関しても、二年生の一年間を通して法学部の「持ち出し科目」があるため、ほとんどの学生は一年間この授業を受けることになります。

文科三類に関しては学生の希望する学部にもよりますが、文科三類は進学選択において高めの「基本平均点」を要求されることが多くあります。そのため、必修の授業はなくても二年生のSセメスターの間も自主的に授業を取り続けて高い点数を取ろうとすることになります。

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文二の進学選択

二年生になると、東大生は「進学選択」というものを意識し始めます

進学選択とは何でしょうか?説明しましょう。

前述したように、東京大学では一年生・二年生の「前期課程」でリベラルアーツ・教養を学び、三年生・四年生の「後期課程」で「経済学部」「法学部」「理学部」「医学部」のような学部に進学して専門的な勉強を行います。

ところが、全ての人が希望する学部や学科に行けるわけではありません。各学部・学科には定員が設けられており、人気の学部などは全ての希望者を受け入れられないからです。

そこで、ある学部を希望する学生に対して、一年生および二年生のSセメスター(春学期)の一年半の間の成績を見て、成績が良い生徒から順に後期課程の学部への進学を許可しよう!、という話になります。これが進学選択の仕組みです。

文二を例にとって説明しましょう。

文科二類枠で東大に入学した人はたいてい経済学部への進学を希望します。しかし、文科二類の学生は約360人いるにも関わらず、文科二類から経済学部への進学できる枠は300程度しかありません。

つまり、文二生のうち60人は成績が相対的に悪いために経済学部に進めないという事態に陥ってしまうのです(もっとも、文二生の中には経済学部以外の学部への進学を希望する人もいるので、望まずして経済学部に進学できない人はもうすこし少ないでしょう)。

経済学部に進学したいにも関わらず、同期との成績競争に負けて経済学部に進学できなかった人は、泣く泣く経済学部以外の学部へ進学するか、来年度の進学選択で経済学部に進学することを狙って自主的に留年することになります。

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文二生の勉強生活の実態とキャリアプラン

勉強面

文二生に関していうと、文一生(法学部進学者が多い)に比べるとガリガリ勉強している人は少ない、という印象はあります。

文一生の中には司法試験合格を目指してダブルスクール(大学以外に、司法試験合格のために塾に通うこと)している人がいます。

かたや文二生で資格勉強のために勉強している人というのはあまり聞きません。文二生でダブルスクールをして資格勉強するとすれば、公認会計士試験でしょうか。ただ、その難易度やステータスの高さの割に、東大生で公認会計士試験を受ける人はあまり多くありません。

また先述したように、文三生は進学選択における基本平均点が文一・文二に比べて高めに要求されるため、各授業で高い点数を取る必要があります。そのため、文三生はテストやレポートなど、大学の授業に力を入れる傾向があります。

もちろん、経済学部にも進学選択制度が存在するので、ある程度高い基本平均点(70点程度)を取る必要があります。とはいえ、文二生の八割ほどが経済学部に進学できることもあり、多くの文二生は進学選択について楽観している印象です。ですから、大学の勉強も文三生ほど熱心ではないと言えるかもしれません。

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キャリア面

大学や資格の勉強をしている人は少ないものの、将来のキャリアを見据えて色々と努力をする人は少なからずいる印象です。

近年東大生の間で人気が高まっているのがコンサルティング業界です。マッキンゼーやボストンコンサルティングなどの外資系戦略コンサル会社は若手のうちから大きな裁量と高い年収が保証されることもあり、優秀な東大生でも入ることが難しいとされる超難関企業です。

このようなコンサル企業に入社するには、特殊な対策が必要になってきます。「フェルミ推定」や「ケース面接(ビジネスケース)」はその代表です。

フェルミ推計とは、実際には調査することが難しい数量を論理的に概算することです。

例:「日本にサッカーボールは全部でいくつあるでしょう?」

ケース面接とは、フェルミ推定と同じ要領である産業・店舗等の売り上げを推計した上で、その売り上げを高める方法を考えることです。

例:「あるスーパーマーケットの売り上げを推定し、その売り上げを高めるためにはどうすれば良いか考えなさい」

ここでは詳しい説明は省きますが、「フェルミ推定」や「ケース面接」で重要なのは「知識の豊富さ」や「数字の正確さ」というよりも「論理性の高さ」です。各ケースについて前提条件を固めたりケースを小要素に分解してより理にかなった考え方ができる学生を企業は評価します。

このような「フェルミ推計」や「ケース面接」は大量に演習を重ねて慣れておくことが必須です。また、一般的な日系企業は4年生の夏ごろに内定が出ることが一般的ですが、外資系コンサルは三年生の夏ごろには事実上の内定を出して学生を囲い込むことが多くなっています。よって、外資コンサルを目指す東大生たちも二年生ごろからフェルミ推定やケース面接などの対策を始めることが多いのです。

また、ゴールドマン・サックスやモルガン・スタンレーなどの外資系投資銀行も外資コンサル同様人気が高く、早い時期から対策を行う学生が多くいます

上のような外資系企業以外では、商社やデベロッパー、日系証券会社やメガバンクに就職する人が東大経済学部には多くいます。

民間企業への就職以外では、国家総合職試験を受験して官僚を目指したり、大学院試験を受験して院進する学生もいます。

まとめ

ここまで、東大文科二類について紹介してきました。まとめると、

  • 文二は、東大の文系科類で文一に次いで合格が難しい
  • 文二生は二年間教養学部生として教養を学び、三年生以降に経済学部へと進学を目指す
  • 全ての文二生が経済学部に進学できるわけではなく、進学選択で高い成績を確保しておく必要がある
  • 外資系企業を目指す学生が多く、早くから対策を行っている

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