こんにちは。ポケット予備校です!
この記事では、東大模試(理系編)について、ポケット予備校が分析、紹介していきたいと思います。
受験者数等で、理系のデータを用いているのですが、文系の方も、もちろんご覧になれます。
今年度は、東大模試を含め、様々な模試がコロナウイルスの影響で、不透明な点が多いかと思いますが、東大模試って?受けたことない!っていう方は、ぜひ参考にしてみてください!
東大模試とは?
東大模試とは?というところから、始めたいと思います。
東大模試は、その名の通り、東大を志望をしている人が受ける試験のことで、各予備校が主催しています。
実際の東大入試を意識した問題が出題され、いわば各予備校の予想問題と言ってもいいのではないでしょうか。テスト時間も、東大入試と同じで、1日目国語、数学、2日目理科(社会)、英語の順で、行われるので、受ける側も本番を意識した練習が行えます。(科目間の休憩時間は、東大入試とは異なります。)
先ほど、東大志望が受けると書きましたが、受ける層はほとんどが東大志望の受験生(高3生、浪人生)であり、逆に東大志望で受けない人は言っても過言ではないので、本番に向けて、かなり重要な模試であり、成績結果も他の模試に比べると、信憑性があると思います。一部、東大志望の高2以下の方や、他大志望の人が受けていることがありますが、気にしなくていいです。
次に、どこが主催しているの?というところです。多くの予備校が個別に開催しているかもしれませんが、駿台、河合塾、東進、代ゼミの4つが中心なのかなと思います。私は、代ゼミの東大模試に関しては、受験経験がないので、今回の記事では他の3つの予備校の東大模試について、解説していきたいと思います。
駿台
駿台の東大模試は、「東大入試実戦模試」と言われ、「実戦」とよく呼びます。
年に2度実施されていて、7月末から8月に第一回、11月に第二回があります。
2018年度では、第一回理系は8157人、第二回理系は7474人が受験しています。この年度の東大入試の理系の志願者数は理科1類 2915人、理科2類 2081人、理科3類 405人です。合計すると、5401人になります。直前期に、東大から志望校を変更した人、他大から東大に志望校を変更した人と色々いるかもしれませんが、人数を見る限り、概ね全ての東大受験生が受けていると言えるのではないでしょうか。
科類で見ると、私の志望していた理科2類は、第一回は1559人、第二回1739人が第一志望として登録しています。実際の入試の志願者数が2081人であることからすると、人数が少ないです。これは、理科2類の方が、理科1類より、合格者最低点が近年、低いことから、直前期に理科1類から理科2類に変更する人が多い、また理科3類と悩んでいて、理科2類に変更する人が多いので、(理科2類から医学部に進学することは、理科1類よりは可能性が高い)あとで増えていくので、仕方ないのかなと思います。
理系なら、科類が3つありますが、実戦では2つを志望することができます。
河合塾
河合塾の東大模試は、「東大即応オープン」と言われ、「オープン」とよく呼びます。
年に2度実施されていて、駿台の東大模試とほぼ同時期に行われます。必ず、日程が被らないようになっていて、2週間続けて、東大模試ということがよく起こります。
2018年度では、第一回理系は約6400人、第二回理系は約6200人が受験しています。実戦と違い、何人受けたという表記がないので、科目別の受験者数の値を参考にしました。実戦に比べると、受験者数がかなり減りますが、実際の東大入試の志願者数よりは多いので、概ね全ての東大受験生が受けていると言っていいでしょう。
理科2類だと、第一回は1362人、第二回は1435人でこちらも、実際の東大入試の志願者数よりは少なくなっています。
実戦と異なって、科類は1つしか志望できません。
東進
東進の東大模試は、「東大本番レベル模試」と言われ、「本レ」とよく呼ばれます。
年に4度実施されていて、6月末から7月にかけて第一回、8月末に第二回、10月に第三回、センター(共通テスト)終了後1月末に第四回が実施されます。
2018年度では、第三回理系は約1600人、第四回理系は1400人が受験しています。理科2類についても、第三回は約290人、第四回は約350人になっています。このように、実戦、オープンに比べると、小規模になっています。東進生以外の受験生が少ない、浪人生の受験生が少ないことに起因するかと思われます。
志望は、2つできますが、第一志望に関してはかなり詳しい分析データをくれるので、実質1つしか書けないものだと思った方が良いと思います。
以上大手3塾の東大模試について、受験者数を中心に、その規模を説明しました。駿台、河合塾の2つは規模は本番以上と言え、東進は本番ほどの規模ではないですがある程度の規模を誇ります。東進に関しては、規模こそは他の2社に劣りますが、年間4回で、センター(共通テスト)直後にも、まだ実施されるという点で、重宝されます。
このように、東大模試は、実際に東大を受ける人たちが、大きな規模で、東大型の試験に臨むという点で、東大志望の方には、効果的です。
返却物について
東大模試を受けた後、模試ですからもちろん、成績表、採点済み答案等が返却されます。塾生か塾外生かによって、返却のタイミングが異なるそうですが、ここでは塾外生について言及します。
駿台、河合塾は約1ヶ月から1ヶ月半で、返却されますが、東進は10日から2週間程度で非常に早いです。
成績表等についても、塾によって、違いがあります。
駿台
駿台の成績表は、各科目の点数、偏差値、順位と、総合での点数、偏差値、順位、判定、各科目各大問の出来についての表といったところは、他の模試と変わりません。
加えて、校内順位(学校内での順位)、偏差値があり、A 判定以外の場合には、〜判定まで、後何点必要ですといった表記もあります。
河合塾
他の模試と違うところは、第一志望の判定のところで、全体での順位と同時に、現役生、または浪人生の中での順位まで出してくれます。
現役生で、まだ、実力に自信がないという方は、どうしても浪人生に遅れを取るので、現役生の中での順位を意識するのもありです。逆に、浪人生は、多少は現役生より有利ですから、全体での順位に満足するでけでなく、浪人生で何位なのか、上に現役生がどれくらいいるのかは把握しておく必要があるでしょう。
また、各判定が何点からなのか、各判定に何人いるのか分かるようになっています。
他にも、英語、数学、国語に関しては、どこの分野が苦手かということを判断してくれて、教えてくれます。別冊で、東大レベルの問題を分野別に掲載した冊子があって、苦手と指定された分野に関しては、解いて提出したら、添削されて返却されます。こういったフォローもありますね。
東進
こちらも、駿台と同様に校内での成績がわかります。
第一志望に関しては、どういう偏差値のところに何人いるのかまで、分かるようになっています。
加えて、昨年同時期の同一模試で、どういう偏差値の人が受かったのか、落ちたのかというグラフまであります。これは、ただの判定を見るより、実際に自分がこのままだったら、どうなのか、目に見えて、とても良いと思います。
東進は、本番レベル模試と謳っているように、各自の得点がそのまま、本番の得点だとしていて、実際の合格者平均までどれくらい必要かということまで、分析してくれます。実際に合格した人がその時、何点だったかlまで、教えてくれます。
難易度について
大事な難易度についてです。
難易度は人によって、感じ方も違うと思いますし、年度によって異なると思うので、詳細は明らかではないと思いますが、理系に関しては、3予備校ともに、全体的に難しいと言えるのではないでしょうか。
駿台と河合塾に関しては、夏と秋の実施で、特に現役生は完成していないことも多いためかもしれませんが、実際の入試の定員ライン(2次試験のみなら理科1類、理科2類は220〜230点、理科3類は280〜290点前後)に比べると、点数はかなり低くなっています。
そのため、思ってたよりできない、点がこないということが多いと思いますが、気にしないでおきましょう。実際、私も東大本番の開示成績より、いい点をとったことはありませんでした。
受けた後にすること
これが一番大事ですよね。判定が大事なのは事実ですが、復習や、結果の分析が必要になってくると思います。
復習に関しては、普段の模試と同じだと思います。なぜできなったのかを考え、それがたまたまできなかったのか、もし苦手意識があってできなかったのなら、該当部分の問題集などに戻る必要があります。
また、各問題ごとに正答率などもわかるので、東大受験生に比べ、自分がどこができていて、できていないのかよく分かると思います。
東大模試の一番有意義なことは、時間配分の練習ができることです。理科でしたら、2科目の配分が上手くいったのか、それとも自分の配分に無理があったのか、また、英語だったら解く順番は自分の意識した通りにできたのかといったことを、受験直後に振り返りましょう。
また、細かい順位の分析も必要でしょう。A判定の人(合格圏の人)とどれくらい順位差、得点差があるのかということ、A判定の人は、どれくらい余裕があるのかを捉えておく必要があると思います。
その他、成績表とともにもらえる冊子には、予備校側の来年の入試に関する展望のようなものも記され記されていて、ある程度は参考になるのかなと思います。
まとめ
東大模試とは?その規模や、受験後にやって欲しいこと等について解説してきました。
- 東大模試はほぼ全ての東大志望の人が受けるので、より実戦的な模試である
- 駿台、河合塾に関しては、本番よりも受験者数が多い。
- 東進は、規模こそは小さいが、計4回あり、成績表の返却も早い
- 難易度はいずれの予備校も、実際の東大入試より難しい
- 受験後は、時間配分はうまくできたかの確認が必須
- 成績表返却後は、合格圏内の人、A判定の人との得点差に注目
今年度の模試の実施形態は通常と変わっていたりして、ややこしいことも多いと思いますが、東大模試をフル活用していきましょう!
東大理系、2019年の入学で、ポケット予備校では化学を担当しています!この記事がみなさんの参考になることを願っています!