みなさんこんにちは ポケット予備校です。
今回は送り仮名と返り点のルールについて授業していきます。
送り仮名
送り仮名は、漢字の右下についている小さなカタカナのことです。
日本語では、漢字+送り仮名+句読点で、話したり書いたりしますよね。しかし漢文は、漢字だけで書かれています。送り仮名はもちろんありません。
このままでは読めないので、日本人でも読めるように、送り仮名を補うんです。
送り仮名にはいくつか細かいルールがありますが、なかでも大事なものを解説します。それがこの2つです。
- 漢字の送り仮名だけではない
- 歴史的仮名づかいで書く
1 漢字の送り仮名だけではない
漢文の送り仮名は、漢字の送り仮名だけでなく、助詞なども送り仮名として書きます。例えば、「〜は」「〜を」「〜の」などです。
2 歴史的仮名づかいで書く
歴史的仮名づかいとは、簡単に言えば、古文のような仮名づかいのことです。例えば、現代語の「言う」は、古文では「言ふ」と書くいったような感じです。
このような仮名づかいで送り仮名は書きます。
漢文の送り仮名はこの歴史的仮名づかいを使うので、注意しましょう。
このようなルールはありますが、読んでいけばだんだん慣れてくるので、心配しなくても大丈夫です。
返り点
返り点とはなんでしょうか。
基本的に漢文を読むときは、上から順番に読んで書き下していきます。
しかし、漢文の語順と日本語の語順とでは、順番が違います。なので、漢文のままでは読めないので、日本語で読めみやすい語順に、読む順番を並べ替えるのが返り点です。
返り点は、漢字の左下に小さく書きます。右下には送り仮名である小さなカタカナが書いているので、間違わないように注意しましょう。
レ点
レ点が出てきたら、その部分は下から上に読みます。
レ点が連続した場合は、一番下から順番に上に読んでいきます。
レ点は隣り合う漢字の読む順番が逆のときに使われる返り点です。
一二点
一二点は、隣り合わない漢字の読む順番がイレギュラーなときに使います。一点から二点に返って読みます。
順番を並べ替えるのに一二点で足りないときは、三点四点・・・と続きます。その場合も、一点から順番に二点、三点、四点・・・という順番で読みます。
上下点
文章の順番が複雑で、一二点だけでは対応できないとき、追加で上下点を使います。
これは使い方としては一二点と同じで、上点から下点へと返って読みます。2つの返り点で足りない場合は、上点と下点のあいだに中点を入れます。
読み方は、まず一二点を読んでから、上下点を読みます。
一二点だけで対応できない時ってどういうとき?と思う人は、これを見てください。これだと一二点が重なって、どの順番で読めばいいか分かりません。こういうときに、上下点を使うと、読む順番がはっきりと分かるんです。
注意としては、一二点でも対応できなかったら上下点を使うので、一二点を使ってないのに上下点を使うことはありません。まず一二点を使います。
甲乙点
文章の順番が複雑で、上下点を使ってもまだ対応できないとき、甲乙点というものを使います。
ちなみに、上下点には上・中・下の3つしかありませんが、甲乙点には続きがあって、丙・丁(へい・てい)点というのがあります。つまり4つあるのですね。ほとんど使うことはありませんがね。
一レ点、上レ点、甲レ点
一点や上点、甲点とレ点が合わさった返り点です。読み方としては、レ点をまず読んで、その後一点や上点、甲点を読みます。
ちなみに、二レ点、下レ点、乙レ点などはありません。くっつけなくても分けて書けばちゃんと順番通り読めるからです。
そのほかの記号・知識
読み仮名
送り仮名もあるのでややこしいですが、読み仮名というものあります。
読み仮名とは、漢字そのものの読み方を書いたものです。漢字の右に、平がなで書かれます。これは、その漢字を読むときにそのままその平がなを読めばいいので、特に問題はないでしょう。
これで送り仮名については問題ないでしょう。次は、返り点についてです。
ー(ハイフン)
ハイフンは、漢字と漢字のあいだに縦線で書かれて、ハイフンでつながった2つ以上の漢字は、1つの熟語としてひとかたまりとして扱います。ハイフンでつながった漢字のかたまりは、順番を変えてたり切って読むことはありません。
まとめ
さて、今回は送り仮名と返り点の解説をしました。
地味な勉強ですが、漢文を読むためには不可欠なので、しっかりと使えるようにしましょう。
次回は、この知識を使って、書き下し文の書き方を解説していきますよ!
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