東大生が解説する、日本史の論述・古代史編【古代史が一番難しい?】

古代史の論述

今回からはついに日本史の論述のテーマに関わる話をしていきたいと思います。

まず最初は古代史です。古代史というとみなさんはどのような印象を持たれるでしょうか?こと受験に関して、特に論述に関して古代史は最も難しくなる可能性を秘めた時代だと私は考えています。

実際東大の論述でも私が最も難しいと私が感じたのは古代史です。

どうしてそうなるかをまずは解説していきたいと思います。

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古代史の困難さ

古代史はどうして難しいのか?この質問に答えることは簡単ではありません。いくつもの理由がありますし難しいと考えるポイントは人によっても違うからです。ここでは私が考える困難となる理由をいくつか挙げていきたいと思います。

資料の少なさ

これが最も大きな理由なのではないかと思います。このポイントについては共通テストの解説のときにも言及したことではありますがこのポイントは論述ではより強化されます。

東大に限ったことではありませんが上位校と呼ばれる大学の論述では思考が求められます。思考というと非常にアバウトであり、教えるときに不用意に使うべき言葉ではないと思いますがここではそれ以外の言葉が見つからなかったので使わせてもらいました。

詳しく解説するとその場で因果関係、時系列、要素を自分で構成しそれを時間と字数の制限の中でできるだけ完璧に伝えられる能力です。

この能力は論述を解く上では書くことのできない能力です。

なぜ今この話をしたかというと古代史というのはまさにこの思考力が最も求められる分野だからです

資料が少ないと言ってもそれは生徒の目に届く資料が少ないということです。文献自体は中世、近代とまではいかないまでもあります。

生徒の思考力をみたい大学の教授はどういう問題を出題するかというと生徒が全くみたことのないような資料を提示しるのです。

そしてその場で資料読解し、要点を見つけ、構成することを求めるのです。これを制限時間の中でさせるのです。

中世や近世だと逆に情報が多くてなかなか生徒がみたことのないテーマというものは提示できません。ですが古代ならばそれが可能になります。

資料の少なさゆえに多種多様な問題が出されうることに古代史の難しさの真髄があると私は考えています。

関係史を理解することの難しさ

私が考える古代史の難しさのもう一つの側面は関係史を覚えることの難しさです。

先ほど古代史の論述では問題の種類が多いと言いましたが古代史にも頻出のテーマというのは存在します。

その言った類の論述を解くときには事象と事象を結びつけて覚えることが問題を解く鍵となりますが古代史ではそれが他の時代に比べて難しいのです

なぜか?理由は単純で事象と事象の間の時間が非常に空いており出来事がポツンポツンと存在していて事象と事象を紐付けて覚えることが非常に困難です。

ここに古代史論述の難しさのもう一つの側面があります。

私は年代を覚えるというのが非常に苦手でしたので古代史の関係史には非常に苦戦させられた思い出があります。

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大陸との関係

最後にもう一つ私が考える古代史の論述の難しさをあげたいと思います。前の二つは実際の歴史に関する難しさというよりは問題を解く上での難しさ、対策を立てる上での難しさという要素が大きかったです。

ですがここではより勉学的な難しさです。

古代の日本はクニの黎明期であり、非常に分権的な社会です。地方政権がそこら中にあったわけです。

しかし、海の向こうには中華を治めた大帝国、朝鮮半島には技術が非常に進んだ政権が存在していました。

中世や近世は少し洒落た言葉を使うとインターナルつまり国内での出来事にフォーカスが行きがちですが古代というのは海の向こうの国家なしには語ることができないのです。

最初期には日本の多くの地方政権は中華帝国に自分たちの正統性を担保してもらい、後ろ盾になってもらうことを目指し、国内で大和政権という統一政権の程を持った政権が誕生すると中華帝国となんとか対等な地位に立とうとあの手この手を尽くします。

つまり日本の古代史というのはひたすらに大陸からの脅威に対してどのように対処するか、どのように大陸の国々になめられないような国づくりをするかというのが壮大なテーマであるために大陸は斬ってもきれない関係にあるのです。

そのために国内で起こったことが大陸で起こったこととどのように関連しているのかを考えなくてはなりません。なぜならこの時期の政策決定にはかなりの割合で大陸での出来事が影響しているからです。

私は世界史をしていたのでそれほど苦なく覚えることができましたし、納得することも多くて面白かったたですがやはり理解するのは難しかったですし、日本史だけを選択している人にとってはより難しいのではないかと思います。

これが私が考える古代史の難しさの一側面です。

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まとめ

今回は古代史の難しさについて解説してきました。まとめると次の通りです。

    • 古代史は生徒に最も思考させる機会を作ることができる。
  •  資料の少なさゆえに頻出のものではない問題を生み出しやすい。
  • 関係史を覚えづらい。
  • 国内のことだけでなく大陸のことも考慮に入れながら考えなければならない。

ここでは古代史の難しさについて話してきましたがこれらは難しさのうちの一つだということを忘れないでください。次の回はいよいよ古代史の論点について入っていこうと思います。

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