【2021年度版】東大化学の対策を現役理系東大生が解説!夏以降の勉強計画について!

みなさんこんにちは、ポケット予備校です!

前回の化学の記事では、東大化学とは、そして東大化学の傾向、高3夏までごろの勉強法について、解説しました。今回の記事では、夏以降、そしてセンター対策(今年度からは共通テスト)、直前期の対策について、お話したいと思います。対策といっても、メインは勉強計画です。また、過去問の使い方にも言及したいと思います。

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勉強計画

夏までの対策

前回の記事で、夏までの対策について解説しましたので、まず軽くおさらいしましょう。

新しい分野は教科書の読み込みを行い、教科書傍用問題集で演習、既習分野(主に理論分野)は基本レベルの受験用問題集を用いる形でした。基本問題集が終われば、応用レベルの問題集に進みながら、基本問題集の2周目に入るのでした。

問題集の使い方としては、自分が知らなかったこと、暗記したが、抜け落ちていたことをノートを別に作り、復習しやすい用に書き込むのでした。

また計算問題も、ある程度は型があるので、知らなかった部分については、同様にノートに書き込みましょう。また、受験用問題集を進める場合は、時間を意識するのでした。

夏休み以降(7、8、9月)

受験の天王山、合否に大きな影響を与える夏休みです。

7月の半ばくらいで、期末を終え、いよいよ夏休みです。化学の勉強の進み具合としては、おそらく理論、無機は多くの人が1通りは、学習を終え、有機分野の途中という方が多いと思います。(無機→有機と進んだ場合です。有機→無機で学習した方は、有機を終えられていればいいと思います。)

問題集の進み方ですが、これは各自の化学への重点の置き方、得意不得意で変わりますので、一概には言えませんので、目安を記しておきます。

理論分野は夏休みの開始と同時に3冊目に入り、無機も2冊目が終わり次第という感じで3冊目に入りましょう。有機は習った分野は、基本レベルの受験用問題集は終えている、基本レベルの受験用問題集には取り組んでいきましょう。

9月までには、理論、無機に関しては、応用レベルの受験用問題集と基本レベルの受験用問題集の2周目を終えるくらいのペースで夏休みは全力で問題集を進めましょう。有機は、習った分野に関しては2冊目を終え、3冊目に入っていてもいいでしょう。
塾等で先取りをしているという方は、理論、無機は上と同じペースで、有機は2冊目を終えるのに注力しましょう。

夏は、初めての冠模試(東大実戦、東大オープン)があると思いますが、冠模試に向けて、何かを変化させるというのは、必要ないでしょう。
特に、現役生はまだ演習量が不足していますし、1回目の冠模試でいい点を取りたいと思っても、なかなか難しいです。そのため、模試のための対策というよりは、模試の直前に、基礎的なところを復習、問題集から作ったノートを見返すことが有効的だと思います。

10月、11月、12月

多くの人が、有機分野の最後までの学習を終えるのではないでしょうか。

問題集は、有機に関してもこの時期で、3冊目まで終えましょう。3冊目まで終わってしまったところは、2、3冊目の2周目にどんどん進みましょう。

このタイミングで過去問演習に入るのがいいでしょう。

まず、直前期にもう一個の理科科目とセットで過去問演習をする分を置いておいてください。目安としては10年分ほどはストックしときましょう。そのため、残り17年分の問題を演習しましょう。

化学の過去問は赤本の27ヶ年に取り組むとします。赤本は、理論分野、無機分野、有機分野とある程度、分野に分けてくれているので、年度別で取り組んでもいいし、年度別でもいいかと思います。年度毎に演習する必要はないです。この時期は、東大化学の過去問に触れることで、何が求められているのかを実感するのが大事です。また、時間の意識はここでも、重要です。しかし、昔の問題は大問1つがその中で分かれていないことが多いので、今の東大化学の問題よりは、短い時間で解くことができると思います。そのため、25分以内にしっかり解けるようにしましょう。

全51問なので、3日に2問ペースで解けると思うので、それほど時間的には圧迫されないと思います。どうしても、過去問演習を十分にする時間がないなかもしれないという方は、古い問題よりは、できるだけ最近の問題を優先して解くようにしましょう。

また、この時期2回目の冠模試があります。1回目の時と違い、今回は有機を含め、だいぶ演習を積むことができていると思います。目に見える結果も欲しいので、2回目の冠模試に関しては、余裕があれば、模試の過去問等を用いて、セット演習を1、2度して、臨むのもありだと思います。

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共通テスト直前(1月)

今年度から、センター試験が廃止され、共通テストが導入されます。

私たちポケット予備校も、共通テストは、もちろん受験したことがなく、まさに未知です。
共通テストの概観や対策については、また別の記事で言及しますので、その記事をご参考にしてください。ここでは、軽く、共通テスト化学とは?何をしとけばいいの?について、触れておきます。

大学入試センターの公開している共通テストの問題を見てみると、マーク式である以上、センターと基本的には同じなのかなという印象を受けます。

問題の難易度自体も、センター化学に比べ、一概に上がっているとは言えないと思います。

目立った変化は、問題文の量が多くなったことです。
従来のセンター化学は、問題文が短く、正確な知識のみを問われていたかと思いますが、共通テストは、問題文を長めに設定して、難しそうな印象を受験生に与えているのかなと思います。実際、少し解きづらいかなと思います。

まとめると、センターと難易度は大きくは変わらないが、問題文の量が多いということです。

そのため、共通テストだから、こういう問題集をやろうとか、こういう勉強をしようというのはありません。

共通テストに変わったからといって、恐れることは全くありません。

この時期の過ごし方は、基本的にセンターの頃と同じだと思います。

二次試験のことは一旦置いておいて(過去問はやらないのをオススメします。)、共通テストに向けて、センターの過去問の利用が良いと思います。

センターの難易度と変わらないという判断をしましたが、あくまで公開されているのは練習問題で、本番はどうなるのかわからないですから、少し難しめの問題に触れた方がいいと思います。
そのため、センターの本試だけでなく、追試もやってみるといいでしょう。

直前期

共通テストを終え、いよいよ二次試験対策に集中する時期です。

直前期と言っても、約1ヵ月強あります。

1月の後半

共通テストが終わって、1月中は、二次試験の知識、勘を取り戻すために、受験用の問題集2、3冊目の間違えたことがある分野、もしくは苦手な分野の演習を積みましょう。
解いたことがあっても、1、2ヵ月はやっていないわけですから、いい復習になると思います。

2月から

2月から、本当のラストスパートで過去問を時間を測って解いていきましょう。
出来るだけ、物理とペアで150分を測って、解いてください。
この時期は、本番を意識することが大事です。自分が物理の方が時間をかけるタイプなのか、化学の方に時間をかけるタイプなのか、しっかり意識してください。

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東大化学の解き方

東大化学の解き方ですが、ここまで一度も触れてきていなかったので、ここで解説したいと思います。

秋からの過去問演習で触れたのは、時間を意識しながら、解け切ることを目指すのが主眼なので、秋の段階では、問題を時間の関係で、飛ばすのはよくないので、留意しておいてください。

有機分野、無機分野、理論分野どれから解くのかというのは、あらかじめ決めた方がいいと思います。

基本的に、理論分野は計算問題が多いと考えると、時間がかかります。無機分野も理論が大きく関わってくるので、時間がかかります。そのため、有機分野は比較的短時間で解答することができ、有機分野から解く人多いです。もし、有機に大きな苦手意識があるというわけではない限り、有機分野から解くのが良いかと思います。

どうしても、有機が苦手という方は、理論分野ないしは無機分野から解くのがいいですかね。

次に時間配分についてです。物理、生物、地学のいずれかと合わせて150分のため、化学にかけることができるのは75分です。しかし、実際は化学は設問量が多いことから、75分で解き終わらないことも多いです。

過去問演習や、模試の際に慣れることで、本番までにおおよその時間配分(私の場合は化学80分、物理70分と決めていました。)を自分なりに決めましょう。その中で、3で割った時間が、自分が1つの大問にかけることができる時間です。

模試、過去問演習を行う際は、例えば大問1つ25分なら、それを意識して、超過しそうだと思ったら、計算量が多い、ないしは少し考えたがわからない問題は飛ばすようにして、簡単な問題を優先して解くようにしましょう。

この問題の面倒か否かの見極めや、問題を捨てる(一旦、飛ばす)練習を、以前述べたように、受験用問題集で時間を測りながら、この問題は10分かかりそうだなとか、考えながら取り組みましょう。

さて、2月以降の勉強計画に戻りましょう。過去問演習は10年分を残したなら、2、3日に一回のペースで進めれば、無事に終えることができると思います。

秋は、東大化学の問題に慣れるという意味もありましたが、直前期は、なるべく点数を最大化する練習が大事なのです。
そのため、もちろん、解いた後には自己採点をして、なぜ間違えたのか、直しをする必要はありますが、時間配分の反省もしましょう。

過去問と並行で問題集の、苦手な分野等は、1月に引き続きやりましょう。

本当にラストの最後の1週間は、過去問のセット演習を除いて、新しい問題を解くのはやめときましょう。

本当の直前期には、変に新しい問題を解いて、間違えて、自信を失ってしまったりする恐れがあります。そのため、この時期は、一度解いたことのあるもの、問題集の2、3冊目や、学校や塾でやったような演習問題の解き直しをして、化学ができるという自信をつけることが大事です。

これは、受験全般に言えることかと思いますが、試験本番では、自分を信じるのみです。それだけに、化学は自分ができるんだと思い込むのも大事かと思います。

知識的なところでも、新しいより応用的なことを暗記したりするよりも、自分が今までに問題集に取り組んだ際に作っていたノートの知識を、もう一度見返すなどして、基本的な知識の確認をしましょう。
この作業は、入試前日、当日でも、やるべきことだと思います。

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まとめ

いかかでしょうか。今回は夏休み以降の東大化学の対策と、過去問の使い方を中心に解説してきました。問題集の進み具合は、人によって学習ペースも違いますから、参考程度でお考えください。

以下が今回のポイントです。

  • 過去問は10月から大問1つずつ解いていく
  • 直前期は2〜3日に一度、過去問をセット演習
  • 共通テストに変わったからといって、恐れることはない
  • 本当の直前期(最後の1週間)は基本的な知識の復習に徹する

これらを意識して、本番まで、突っ走りましょう!

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