共通テストの漢文はどうなる?傾向と対策を東大生がプレテストから解説!

みんさんこんにちは  ポケット予備校です!

来年から新しく始まる共通テスト、不安な人も多いでしょう。今回は共通テストの漢文編です。

「漢文はどう変わるの?」
「どう対策したらいいの?」

そんな悩みに答えます。

ズバリ、共通テストの漢文は、内容は幅広くなりますが、問題はセンターと大差ないでしょう。また対策は、基本をマスター→共通テストの問題演習の流れがいいでしょう。

それでは、詳しく解説していきますよ〜!

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共通テストの漢文はどんな感じ?

内容について

共通テストでは、問われる幅が広くなる可能性が高いです。具体的には、漢詩・故事成語などの、今までマイナーだった範囲まで問われる可能性が高いです。

この根拠となるのが、2回行われたプレテストです。プレテストとは簡単にいうと、共通テストの傾向で作られた、テストのテストです。共通テストの傾向を予測する上で、とても信用できる材料です。

第1回では漢詩が、第2回では故事成語が出題されました。この2つは、今まではほとんど出題されなかった、新しい傾向です。これが内容についてです。

問題について

一方で、問題の種類そのものは、センター試験とあまり違いません。センター試験では、

  • 文法問題
  • 内容読解問題

の2種類が出題されていました。共通テストでも、問題の大半はこの2種類の問題です。これに加えて、故事成語などの知識問題も出題される可能性があります。よって、共通テストでは、

  • 文法問題
  • 内容読解問題
  • 知識問題

の3種類の問題が出ると考えられます。これが問題の話です。

難易度は上がる予定

最後に、これは漢文に限らず共通テスト全体の話ですが、難易度が上がります。センター試験は、平均点が6割になるように作られていましたが、共通テストは平均点が5割になるように作られます

つまり、シンプルに問題が難しくなると予想できます

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プレテストを全設問解説!

共通テストの予想をより詳しくするために、ポケット予備校では第2回プレテストの漢文の問題を全て解きました!

全ての設問に対して、問題の傾向を解説していきます。

本文について

【文章1】と【文章2】の2つの文章が出されました。【文章1】は有名な故事成語のもとになったエピソードについて、現代語で短く紹介した文章で、【文章2】が漢文でした。2つの内容は関連していて、後半で2つを比べて考える問題が出題されます。

漢文の長さについては9行で、センター試験とほとんど変わりません。【文章1】も2行程度なので、文章量としてはセンター程度、と思って良いでしょう

問題について

問1 漢字の意味を問う

本文の中の漢字1文字に傍線が引かれ、この文章の中でこの漢字の意味はなにか?といった問題が問われました。センター試験と同じ形式で、難易度もセンター程度です。

問2 白文を書き下す

返り点と送り仮名のない白文に対して、返り点と送り仮名をつけて書き下す問題でした。センター試験でもよく出た形式で、今回のプレテストでは、使役形の基本的な文法が問われて、標準レベルといったところでしょう。

問3 白文を書き下して現代語訳

返り点と送り仮名のない白文に対して、書き下して現代語訳する問題でした。センター試験でもよく出た形式で、疑問形の基本的な文法が問われて、これも標準レベルといったところでしょう。

問4 現代語訳問題

傍線部を解釈する問題です。センター試験でもそうでしたが、このタイプの問題は現代語訳できればOKということではなく、問題文の文脈をしっかりと理解しないと解きにくいです

逆に、傍線部までの内容をしっかりわかっていれば、簡単に解ける問題でした。

問5 内容読解問題

問5は問題文を読んだ生徒が話し合いをしている場面からの出題で、この問5がセンター試験との一番大きな変化でしょう。(ⅰ)〜(ⅲ)の3問がありました。

(ⅰ)は【文章1】のエピソードをもとにできた故事成語を問う問題でした。具体的には朝三暮四という故事成語で、意味は「うまい言葉でごまかすこと」ですが、この故事成語を知っている受験生は多くなかったでしょう。

【文章1】の内容から正しい選択肢を選ぶことはできますが、紛らわしい問題も多く、確実に点数を上げるためには故事成語の勉強が重要になるでしょう

共通テストから必要になりそうな新しい対策ですね。

(ⅱ)は漢文の内容について答える問題で、文章を全体を通してしっかりと読めていないと答えにくい問題でした。

(ⅲ)【文章2】のまとめの部分に注目して、文章全体で伝えたい主張を答える問題でした。漢文ではお決まりの、「この文章の教訓はなんでしょう?」問題です。漢文の型を知っていれば答えはすぐにヒラめいたでしょう。

もちろん、本文を読むだけでも答えはわかります。

プレテストまとめ

プレテストでは、問題文の形式が少し変わったり、設問が一部新しくなったりと小さな変更はありますが、センターと大まかには同じような感じです。

共通テストに変わるからと身構える必要はなさそうですが、新しく出題されそうな分野(漢詩や故事成語)などは加えて対策するのが良いでしょう

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どう対策したらいい?

対策としては、

基本のマスター → 問題演習+知識を覚える

の流れがベストです。

ステップ1・基本のマスター

基本のマスターがまず大事です。基本ができていないと、問題が解けません。

漢文の基本とは、句形・漢字・漢詩の3つです。

基本のマスターの目標は、

  • 句形:例文を見て書き下せる+現代語訳できる
  • 漢字:ひと通り頭に入れる(全部を覚えなくてもOK)
  • 漢詩:知識を覚える

です。

句形は漢文の基礎ですので、これはしっかりと覚えるのはもちろんですが、共通テスト対策としては漢字と漢詩の勉強も手を抜かずにしっかりとやるべきでしょう。漢詩が出る十分に可能性があるので、「マイナーだと思って何もしてない汗」とならないようにしましょう。

基本のマスターについては、こちらの記事で詳しく解説しています。ここまでできれば基本はバッチリです。

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オススメの参考書

共通テストの漢文では、参考書選びが大事です。

共通テスト対策は、句形の解説だけでは足りません。句形だけでなく、漢字と漢詩の解説がある参考書を選びましょう。この2つの解説がない参考書も多いですが、共通テストの出題範囲なので、注意しましょう。

ここでは、句形、漢字、漢詩の3つの解説が充実している、オススメの参考書を簡単に3つ紹介します!
漢文のオススメ参考書については、下の記事でオススメポイントを含めて詳しく解説しています。

書きこみノート漢文句形 改訂版

​編集者は受験生時代、この参考書を使っていました。イチ押しです!

どんな人におすすめ?

楽しく句法を習得したい​​​​

基本の習得をサクッとしたい

という人におすすめです!​

基礎からのジャンプアップノート 漢文句法・演習ドリル 改訂版

どんな人におすすめ?

シンプルなデザインで集中して勉強したい

基本の習得をサクッとしたい

という人におすすめです!

漢文ヤマのヤマ 共通テスト対応版

どんな人におすすめ?

・句法を詳しく解説してほしい

・漢文常識もいっしょに勉強したい

・基本を勉強しつつセンターレベルを体験したい

という人におすすめです。

それぞれの参考書の詳しいおすすめのポイントはこちらの記事で解説しているのであわせてどうぞ!

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ステップ2・問題演習+知識を覚える

基本を覚えたら、次は問題演習です。

問題演習のポイントは

読解力と知識を身につける

ことです。

読解力とは、書き下して現代語訳する力です。

参考書のシンプルな例文ではできたけど、問題集では文が複雑で書き下しや現代語訳ができない、ということはよくあります。問題演習では、そうやって問題文のなかでも書き下しや現代語訳をする力を身につけていきましょう。​​​

次に知識です。問題を解いていると、現代語訳までできたのに文章の意味がわからない、ということがしばしばあります。それは古代中国の知識がわかっていないからでしょう。

古代中国には、今とは違う文化や考え方があります。それを知らないと、現代語訳しても文章の意味がわからないということになってしまいます。

問題を解きながら、古代中国の文化や考え方についての知識も増やしていきましょう。

ということで問題演習の目標は、

・書き下しと現代語訳ができる

・現代語訳して文章の意味がわかる(=古代中国の文化や考え方の知識をつける)

ことです。

加えて、プレテストで故事成語が出題されたので、故事成語などの知識も覚えておいた方がいいでしょう。基本をマスターで覚えきれなかった漢字(重要語句)も、ここで覚えてしまいましょう。

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共通テスト対策のオススメ問題集+サイト

共通テスト対策に使うべき問題集は、

①プレテスト
②共通テスト問題集&模試
③センター過去問

の3つです。それぞれおすすめを紹介します。

そして、故事成語を学べるオススメのサイトも紹介しています。

①プレテスト

プレテストは共通テストと同じ団体が作った問題で、共通テストの傾向に最も近いと考えられます。

なので、プレテストは必ず解いておくことをオススメします。

共通テストの解答・解説は、次に紹介する共通テスト問題集についているので、合わせて勉強するのが良いでしょう。

②共通テスト問題集&模試

市販の問題集と、予備校の模試で問題演習をしましょう。

模試は各予備校の模試を受けて、復習することが大事です。(問題集の紹介は共通テスト国語の問題集をまとめて近日公開予定!)

③センター過去問

共通テストになるので、センター過去問はマストではありません。

ただ、まだまだ共通テストの問題集は数が少ないです。もう少したくさん問題演習したい、という人は、センター過去問を使うのがオススメです。

オススメのセンター過去問は次の2つです。

センター試験過去問題集(東進)

本試験が10年分のっています。追加の問題演習には、10回分もあれば十分です。

3大予備校の東進、駿台、河合のセンター過去問の中で、1番解説が充実しています。編集者も受験生時代はこの問題集を使っていました。

イチ押しです。

センター試験過去問レビュー(河合)

問題数が多いのが特徴です。たくさん問題演習したい、という人にはオススメです。

東進ほどではないですが、解説も十分に充実しているので、勉強しやすいでしょう。

故事成語を勉強できるサイト

故事成語はあまり問題集が売っていないので、わかりやすいサイトで勉強するのがいいと思います。

故事成語をしっかり勉強できるオススメのサイトを2つ紹介します。

・その1

故事成語の由来となった物語【歴史地図・年表・意味・例文付き】

その名の通り、たくさんの図や表を使って故事成語を詳しく解説しています。

故事成語以外にも、古代中国の思想家や歴史上の人物の紹介もあって、漢文対策にとても役に立つサイトです。

・その2

【故事成語100選】有名な故事成語一覧と意味付き

厳選された故事成語が100個、意味+故事で解説されています。

それぞれの故事成語が、重要度で⭐️〜⭐️⭐️⭐️に分けられています。類義語や対義語、さらには英語の表現ものっていて、読めば読むほど知識が増えます。

まとめ

今回の記事では、共通テストの漢文対策を解説しました。まとめると次のとおりです。

  • 共通テストの漢文は、大まかにはセンター試験と同じ感じです。
  • ただ、共通テストでは、センター以上に幅広く問われます。
  • 基本をしっかりマスターしたら、問題演習+知識を覚えて、バッチリ対策しましょう!
  • 故事成語や漢詩などの分野にも注意。

といった具合です。しっかりと対策したら安定して点数が伸びると思います。ぜひ、共通テストも攻略してください!

※この記事では、共通テストの予想に最も有効だと思われる、プレテストをもとに共通テストの傾向を予想しています。しかしながら、実際にどのような傾向になるかを断言するものではありません。ご了承ください。

東大漢文対策はこちらから↓

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